PURE-Jの2021年最終戦。“ハイテンション・バトル”と銘打たれたオープニングマッチでは4人が入場時から元気の良さで張り合い、試合がスタート。大空ちえにスピアーを叩き込んだ真琴は、カットに入ろうとした米山のセントーンを大空に誤爆させると、盛艶のうねりで叩きつけ大空を仕留める。
8・9後楽園で時間切れ引き分けに終わった『WANTED☆ウォリアーズ』KAZUKI&ライディーン鋼&谷ももと、『Mission K4』加藤園子&AKINO&関口翔が再び激突。今回は完全決着ルールとして、シングルマッチ3試合から6人タッグマッチに移行し20分間でのフォール・ギブアップなどのポイント数を争う“ニューディメンションルール”が久々に採用。試合前に公開抽選でシングルマッチ3試合の組み合わせが決められ、まずはKAZUKIと加藤が3分間で0-0。2番手に代わると鋼がAKINOを押さえ込んで早々に3カウントを奪取。まさかのフォール負けに驚くAKINOだが、フランケンシュタイナーで1本を取り返し1-1に。3組目は谷と関口のアクトレスガールズ対決で、関口がランニングSTOで1本奪ったところで3分が経過し、残り11分間の6人タッグマッチに突入する。谷が『八ツ橋』(飛びつき後方回転エビ固め)でAKINOから3カウントを奪う大金星に両手を上げて大喜び。その後、加藤がダイビング・ギロチンで鋼を沈め、3対2でMK4の勝利となった。敗れたKAZUKIだが、「2021年は完全決着。でも来年もまたやってやるからな! 逃がさないからな」と抗争継続を宣言。
第3試合ではAKARIの持つPOP王座に久令愛が初挑戦。長期欠場中に同期のAKARIに先を行かれてしまいこの一戦に懸ける久令愛は、かつて両親がともに応援していた元J’dのCoogaさんから譲り受けたガウンをまとってリングイン。気迫あふれるファイトで攻め込んでいくと、ダブルリスト・アームサルトから旋回式ダイビング・ボディープレスへ。しかし身をかわして自爆させたAKARIがダイアモンドボムで3カウントを奪い、5度目の防衛に成功する。
試合後にはコマンドボリショイがヌンチャクの演舞を披露してあいさつ。アクトレスガールズ・谷もものPURE-J入団を発表して、会場が大きな拍手に包まれた。
セミファイナルは『バイオレンス・プリンセス』中森華子&中島安里紗が、ディアナのヒールユニット『クライシス』の佐藤綾子&藪下めぐみの挑戦を受けるタッグ王座戦。佐藤のお盆、藪下が柔道着の帯を振り回しての攻撃に手を焼く中森&中島。中森の鎮魂歌ドライバーは藪下が帯での攻撃でカットすると、中島の振り下ろしたお盆が中森の頭に誤爆、続いてエルボーも誤爆すると2人が仲間割れムードに。しかしダブルのDDTで藪下を追い払うと、中森がシャイニング・フラワーから破天荒につないで佐藤から3カウントを奪い初防衛。マイクを持った中森は「初防衛成功したぞ! ドキドキハラハラするタッグチャンピオンではありますが、来年もどんどん防衛して上にのし上がっていきたいと思います! 来年は2冠だけじゃなくて何冠にもなっていくからな!」と宣言した。
メインイベントはLeonの持つ無差別級シングル王座に、先ごろまでともにタッグ王座を保持していたチェリーが挑戦。開始早々からマットに背中をつけてグラウンドに誘うチェリーにLeonも応戦するシリアスな攻防を見せると、多彩なテクニックを持つチェリーがその引き出しの多さでLeonを苦しめていく。しかし最後はキャプチュードバスターからエアレイド・クラッシュにつないでLeonが勝利。
マイクを持ったLeonは、「チェリー! わかってはいたけどメチャメチャ強いな!! 今日の闘いで改めてオマエの強さ、そして怖さ、思い知ったよ! 今日はチェリーとベルトを懸けて闘えて、そして防衛できて、また1つベルトの価値を高めることができたと思ってる。これからまた組んだり闘ったりして、お互いに高め合っていこう!」と呼びかけてチェリーと握手。続いて会場のファンに「5度目の防衛成功しました! これからもっともっと防衛回数を増やして、絶対王者目指して突き進んでいきます! そして来年もPURE-Jのド真ん中に立って引っ張っていくんで、皆さんLeonについて来てください! 今日はありがとうございました!」と感謝を述べる。PURE-Jの全選手がリングに上がると、Leonは「今年1年PURE-Jを応援してくださいまして、本当に本当にありがとうございます! 来年は谷もも選手も含めた8人で明るい未来を目指して、皆さんに元気とパワーと勇気を届けられる団体目指して頑張っていきますので、来年もどうか応援よろしくお願い致します!」と話し、2021年最後の大会を締めた。
以下、各選手のコメント
★コマンドボリショイ&谷もものあいさつ
ボリショイ「本日はPURE-J今年最後の大会にお集まりくださり、本当にありがとうございます。今年もいろいろありましたが、最後に皆さんに嬉しい報告をさせて頂きたいと思います。アクトレスガールズ・谷もも選手、こちらにどうぞ。谷もも選手は2021年12月31日までアクトレスガールズの所属ですが、2022年1月からはPURE-Jに移籍することになりました(会場から大きな拍手)。PURE-Jにようこそ! 来年よろしくお願いします」
谷「来年からPURE-J所属になります谷ももです。よろしくお願い致します! 私は舞台や映像など女優業としても活動していまして、PURE-Jさんに行くことに対して“プロレスもしたいし女優業もしたいし…”ってすごく欲張りなところがあるので、移籍することに関してものすごく悩んだんですけども、ボリショイさんがすごく大きな包容力で(笑)。“いいよ、大丈夫だよ”と声をかけてくださったので、円満に移籍することとなりました。来年からも一生懸命プロレスを頑張っていきたいと思いますので、皆様応援よろしくお願い致します!(会場から大きな拍手)」
★Leon
━━チェリーとの闘いについて。
「『チェレオ』で組んでるだけあって、チェリーの怖さは知ってたつもりなんですけれども…私の知らないチェリーを今日はまた見られたと思いますね。怖さというかベルトへの執念も感じましたし、改めて思い知りました。でも、そんなチェリーから勝ったからこそ、このベルトの価値を高めることができたと思うし、今日チェリーとベルトを懸けて闘えて良かったです」
━━今年1年、チャンピオンとして乗り切ったが。
「チャンピオンからスタートして3月に米山からベルトを獲られて、同時に目を負傷して3ヶ月の欠場になってしまったんですけども。そこからまた取り戻せたと思います。来年はもっともっとチャンピオンとしてPURE-Jのすごさを広めていけるよう、頑張りたいと思います」
━━女子プロレス界が非常にあわただしい状況の中で、PURE-Jのチャンピオンとしてどのようにしていきたい?
「先ほど発表もあったように谷もも選手の入団もすごく大きいと思うし、新しい新人選手ももっともっと増やしていきたいと思うし、PURE-Jの闘いをもっとすごいものにしていきたいと思います」
★中森華子&中島安里紗
中森「(中島に)ふざけんなよ!(誤爆で)星、飛んだわ」
中島「そんなのオマエがちゃんと持ってないからじゃん。しかもオマエ、自分からやってきたからね?」
中森「やってないよ! でも防衛したからいいよ」
中島「まぁ、危なげなく防衛できたんじゃないですか? なんか帯とかお盆とか…」
中森「昨日、日サロ(日焼けサロン)行ったばっかだったからな、本っ当に痛かったんだよ! 大ヤケドだよ、もう」
中島「知らねぇよ、そんなの! でも反則をもってしてもね、我らチャンピオンには届かないということですよ」
中森「私たちスーパーベビーフェイスが勝ちました! 私もやりたいタッグとかどんどん増えていって…毎日増えるから! 挑戦したいっていうタッグがいれば受けたいと思ってます!」
中島「このベルトがあるからには、まだまだバイプリ終わらないんで。私はまだまだJの中でもね、やりたい人いっぱいいるんで。でも“オマエらから来いよ”と!」
中森「2人ずつ、ぶっつぶしていきます!」
中島「2022年もバイプリ、やってやるよ! 2022年も突っ走りたいと思います」
★AKARI
「メチャ楽しかったです。ビックリした。久令愛メッチャ強いです。ずっと防衛は無理ですね。でも私、防衛します」